《連続セッション:アジアにおけるコプロダクション》 セッションⅣ:アーティストからの視点〜TPAMコプロダクション参加アーティストによるトーク
連続セッションの締めくくりとして、アーティストたちにとってのコプロダクションについて考える機会を設けます。スピーカーには今年のTPAMコプロダクションに参加しているピチェ・クランチェンとマーク・テを迎え、それぞれの作品創作プロセスにおける具体例を手がかりに、コプロダクションの利点や課題について議論します。
スピーカー
ピチェ・クランチェン
ピチェ・クランチェンは、伝統の持つ精神を心にとどめつつ、タイの古典舞踊の身体言語を現代の感性へとつなげ、新たな可能性を見出そうとしている。16歳の時、タイ古典仮面舞踊劇コーンの第一人者チャイヨット・クンマネーのもとでコーンの訓練を開始。 バンコクのチュラロンコン大学で美術・応用美術の学士号を取得した後は、ダンサー及び振付家として舞台芸術を探究してきた。北米、アジア、ヨーロッパの各地でインターカルチュラルな舞台芸術プロジェクトに参加。ヨーロッパ文化財団から「文化的多様性のためのマルフリート王女賞」(2008)、フランス政府から芸術文化勲章シュバリエ章(2012)、アジアン・カルチュラル・カウンシルからジョン・D・ロックフェラー三世賞(2014)を受けるなど栄誉ある世界的な賞を多く受賞している。
マーク・テ
演出家、キュレーター、研究者。さまざまなプロジェクトを通して、特に歴史、記憶、都市文脈といった問題を考えてきた。そのコラボレーション・プロジェクトは主にパフォーマンスや教育活動の形で実践されるが、展覧会やニューメディア、執筆活動、アート・インターベンションといった形態をとることもある。ロンドン大学ゴールドスミスカレッジで芸術政治学の修士課程を修了し、現在はマレーシアのサンウェイ大学パフォーマンス・メディア科で教えている。また、マレーシアを拠点に活動するアーティストやアクティビストやプロデューサーたちの共同体「ファイブ・アーツ・センター」のメンバーである。