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映像ショーケース―日本現代演劇の歴史性をめぐって
7日[水] 10:00〜11:30 / 東京国際フォーラム ホールD1
ディレクター:鴻 英良[演劇批評家]
現代日本の奇怪な文化状況を無批判に反復再現し、奇妙なリアリティを観客に提示することで登場してきたジャンクな<J‐演劇>の空騒ぎが終わりつつあるいま、改めて、今日の演劇を歴史的な文脈の中で眺めなおす必要性が問われはじめた。ここで私は<ポスト‐J‐演劇>の可能性を、アガンベンなど、現代の重要な思想家たちを参照しつつ、60年代の演劇の前衛たちのラディカルな破壊と創造を突き動かしていた知的想像力のありか、彼らの肉体や空間への哲学的な省察からくる演劇的構想力の果実(具体的には当時の貴重な映像のこと)を取り上げながら探っていく。
紹介カンパニー:月蝕歌劇団/身体表現サークル/椿組/ポツドール ほか
月蝕歌劇団
月蝕歌劇団
© Hamaguchi Futoshi
身体表現サークル
身体表現サークル
© Aochi Daisuke
椿組
椿組
ポツドール
ポツドール
© Hikino Wakana
OTORI Hidenaga ●Director:OTORI Hidenaga


1948年生まれ。2002〜2004年まで国際演劇祭ラオコオン(カンプナーゲル、ハンブルグ)の芸術監督も務める。著書に『二十世紀劇場 ― 歴史としての芸術と世界』(朝日新聞社)、『野田秀樹 ― 赤鬼の挑戦』(青土社、野田秀樹との共著)、訳書にタデウシュ・カントール『芸術家よ、くたばれ!』(作品社)、タルコフスキー『映像のポエジア ― 刻印された時間』(キネマ旬報社)など。