JOINT_AIR

美術、文学、音楽などに続いて、舞台芸術の分野でも盛んになりつつあるアーティスト・イン・レジデンス(Artist in Residence/AIR)。「グローバル」と「ローカル」が対立概念ではなくなりつつある現在、アーティストが地域、国境を越えて継続的な活動拠点を構築することが期待され、同時にアーティスト自身の創作欲求から移動するケースも少なくありません。また多様なアートフォームの発展により、従来の言語の壁を乗り越え、同時代の社会に対応する新しい言語の創造に立ち向かうアーティストたちにとって、アイディアや創作のための時間と空間の必要性が高まっています。

AIRはそのニーズに応え得るのか、舞台芸術のAIRに特有の意義と課題とは何か。2012年以来3回目となる舞台芸術AIRミーティング@TPAMは、舞台芸術のAIRに取り組む専門家やアーティストが国内外から横浜に集まり、ネットワークを構築するための交流プログラムとして実施します。

つくる人 無料
みる人 ¥500
※ 参加方法/チケットについて

主催:PARC-国際舞台芸術交流センター
共催:国際舞台芸術ミーティング in 横浜 2015 実行委員会
平成26年度文化庁文化芸術の海外発信拠点形成事業

問合せ:PARC – 国際舞台芸術交流センター 03-5724-4660

2.15 Sun 10:00-12:00
BankART Studio NYK 2F
日英同時通訳あり

セッション1
アジアにおけるレジデンス・プログラムについて その1 — 日本での滞在による事例から

一定期間、ある国や都市に滞在してその社会の諸問題をアーティストの視点から写し直し創作するという手法は、AIRの大きな意義の一つになっていますが、今回TPAMで上演された『Host』と『Miniascape』も、アーティストは調査のためのフィールド・ワークに多くの時間を費やし創作しました。このセッションでは彼女/彼らの経験から今後の日本の舞台芸術におけるAIRの可能性を探ります。

スピーカー:シャオ・クゥツゥ・ハンアイサ・ホクソン
プロフィールはTPAMコプロダクションTPAMディレクションのページ参照

2.15 Sun 13:00-15:00
BankART Studio NYK 2F
日英同時通訳あり

セッション2
アジアにおけるレジデンス・プログラムについて その1 — 東南アジアの事例から

インドネシア・ソロのパデポカン・レマ・プティにて実施しているPerformance Art Laboratory Projectについて、プログラム・ディレクターを務めるムラティ・スルヨダルモからの報告と、東南アジアで数多くのAIRを通じて創作しているアルコ・レンツを迎え、このようなアーティスト交流プロジェクトの背後にある諸問題について議論をおこないます。

スピーカー

ムラティ・スルヨダルモ
プロフィールはTPAMディレクションのページ参照

 

 

アルコ・レンツ
振付家、ダンサー、演出家、俳優、ドラマトゥルク。現在はコンテンポラリー・ダンスの分野に注力。ブリュッセルを拠点とするダンスカンパニー「Kobalt Works」芸術監督。2001年の設立以来、Kobalt Works/アルコ・レンツはヨーロッパとアジアで25作以上のフルレングスの振付作品を創作し、世界各地のオペラハウスや劇場の座付きカンパニーからの委嘱作品を数多く手がけている。レンツの活動は、特にヨーロッパとアジアにおけるリサーチと交流の発展に資するプロジェクトに重きを置いている。現在進行中のプロジェクトに、ヨーロッパとアジアのアーティストが集まるリサーチ/パフォーマンス・プラットフォーム「Monsoon」があり、次回は2015年11月にシドニーで開催される。2014年から2015年にかけて、レンツは『KRIS IS』(インドネシア)、『Hanoi Stardust』(ベトナム)、『COKE』(フィリピン)、『ALPHA』(タイ/シンガポール)というそれぞれ大変異なったコラボレーション・パフォーマンスのプロジェクトに取り組んでいる。