ピチェ・クランチェンと私
1人は、アヴィニョン国際演劇祭やリオデジャネイロ市立劇場など、世界各国でその作品が紹介されている著名なフランス人振付家。もう1人はタイの伝統舞踊家。2人は2004年に出会い、互いの美学的・芸術的実践について問いかけ検証するこの作品が生まれました。このたび国際舞台芸術ミーティング in 横浜 2015にて行われる2回の公演において、2つの異なる文化が出会う感動的な瞬間に観客は立ち会うことができるでしょう。
委嘱:タン・フクエン(バンコク・フリンジ・フェスティバル)
コンセプト:ジェローム・ベル
クリエーション:ジェローム・ベル、ピチェ・クランチェン(2004年12月12日、バンコク・フリンジ・フェスティバル)
制作:バンコク・フリンジ・フェスティバル、SACD Le Vif du Sujet(パリ)、モンペリエ・ダンス・フェスティバル2005、R.B. Jérôme Bel(パリ)
助成:アンスティチュ・フランセ(パリ本部)、アリアンス・フランセーズ・バンコク、在タイフランス大使館文化部、「フライング・サーカス・プロジェクト」(シンガポール)
謝辞:Frie Leysen、Mark De Putter
主催:アンスティチュ・フランセ日本、国際舞台芸術ミーティング in 横浜 2015 実行委員会
助成:R.B. Jérôme Belは海外公演に対し、イルドフランス地域文化振興局(フランス文化・通信省)と、アンスティチュ・フランセ(フランス外務省)のサポートを受けています。
R.B. Jérôme Bel:
芸術顧問:レベッカ・リー
制作マネージャー:サンドロ・グランド
『nom donné par l’auteur』(1994)、『ジェローム・ベル』(1995)、『ザ・ショー・マスト・ゴー・オン』(2001)を発表後、ジェローム・ベルは2004年よりダンサーとの出会いから生まれる一連の作品を作り始める。パリ・オペラ座のための『ヴェロニク・ドワノー』(2004)、リオデジャネイロ市立劇場バレエ団のための『イザベル・トーレス』(2005)、タイ伝統舞踊ダンサーピチェ・クランチェンとの『ピチェ・クランチェンと私』(2005)、マース・カニングハムのダンサーとの『セドリック・アンドリュー』(2009)などである。近年の作品では、アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケルとの共作『3Abschiedドライアップシート(3つの別れ)』(2010)や、知的障害を持つ俳優たちが出演する『Disabled Theater』(2012)、アヴィニョン国際演劇祭のための『Cour d’honneur』(2013)などがある。
タイの古典仮面舞踊劇コーンの第一人者、チャイヨット・クンマネーの下で16歳よりコーンを習い始める。バンコクのチュラロンコン大学でコーンを専攻・卒業後、ダンサーおよび振付家として舞踊と演劇の道を追求。伝統的なコーンの舞踊に現代感覚を加味し、伝統の心と知恵を守りながら、北米、アジア、ヨーロッパの異文化横断的な舞台芸術プログラムにも参加している。ヨーロッパ文化財団より「文化の多様性を奨励するマルグリット王女賞」(2008)、フランス芸術文化勲章(2012)、ジョン・D.ロックフェラー三世賞(2014)を受賞した。