90年代以降の日本のダンスシーンを率先し、2005〜2006年にはバックパッカーとして世界を旅した後、突如自分自身での作品の創作を止めると宣言した伊藤キムと、関西を拠点にして独自の方法に基づく創作を続け、ここ数年はSTスポットでの発表が続いた山下残。このふたりが社会に漂う言葉と動きを採集し濃密な時間と空間を紡ぎ出します。
演出・振付:山下残
出演:伊藤キム
1987年、舞踏家・古川あんずに師事。1995年ダンスカンパニー「伊藤キム+輝く未来」を結成。1996年フランス・バニョレ国際振付賞を受賞。2001年第1回朝日舞台芸術賞寺山修司賞、2008年横浜文化賞奨励賞を受賞。2005年バックパックを背負って半年間の世界一周の旅に出る。2011年「輝く未来」 を解散。中高生向けのワークショップ・振付、おやじが踊って給仕する「おやじカフェ」のプロデュースなども行なう。京都造形芸術大学客員教授。
振付家・演出家。1970年大阪府生まれ。主な作品に、100ページの本を配り、観客がページをめくりながら本と舞台を交互に見る『そこに書いてある』、スクリーンに映写される(すう・はく)の呼吸の記号と俳句から引用されたテキストを身体とあわせて見る『せきをしてもひとり』、揺れる舞台装置の上で踊る『船乗りたち』、本物の線路の上で世界の様々な事象をつぶやく『大行進』、捨てられて使われなくなったゴミを用いて繰り広げるコミュニケーションのネットワーク『庭みたいなもの』など。